外したふすまの並べ方。困ったらココを見て。
日々のお掃除で鴨居や敷居を掃除するときや、diyでふすまを張り替えるときなどに、一度ふすまを外してみたはいいものの、いざふすまを敷居に戻そうとすると、『あれ、どっちのふすまが前だっけ?』となったことはありませんか?
外したふすまの並べ方がわからなくなってしまった時は、基本的な並べ方のルールと、その襖についている縁(ふち)の形状や引手のついている位置から、それぞれのふすまの並びを推測することができます。
どの襖がどの位置に来るのか、そして敷居が2本ある場合はどの襖が前でどの襖が後ろなのかは、これを知っていれば大丈夫です。
(あくまでも基本的な並べ方ですので、すべての場合でこの条件が成立するわけではありません。予めご了承ください。)
ここでは、比較的多いと思われる、敷居の溝(レール)が2本溝で、ふすまが2本、もしくは4本の引き戸の場合の並べ方を見ていきます。
2本引きの場合も、4本引きの場合も基本的に見るべき場所は、引手・縁(ふち)です。
2本引きふすまの並べ方の基本
1,引手が左側についているふすまが向かって左、引手が右側についているふすまが右
まずはふすまの引手(ふすまを開く際に手をかける部分)を見てください。これは上の図を見たままの通りで、ふすまを開閉する(引く)際の利便性を考えればイメージしやすいかと思います。
2,基本的には向かって左側のふすまが後ろ(奥)、向かって右側のふすまが前、が一般的
絶対ではありませんが、そのようなことが多いです。
ちなみに向かって左が前になることもあり、左勝手(ひだりかって)と呼ばれます。その場合も、後述する縁を見ることで判断ができます。
上記の2つの基本で2本のふすまの前後、左右の並びがイメージできたかと思います。
2本のふすまが閉まっているときの様子を上からを図示するとこうなります。
あとはそれぞれのふすまについている縁(ふち)を見ることで、この並びで正しいかを判断してきます。
基本1,で『向かって左側のふすまが2本溝の奥側(後ろ側)になることが多い』と記載しましたが、これはそれぞれのふすまの引手側と反対側についている立の縁の上部を見ればわかります。
(下の画像の赤丸の部分)
基本的に2本引きであれば、2本のふすまどちらにも『襖の引手側と反対側の立の縁(襖が前後に重なる側の縁)』は、ふすまの鴨居や敷居の溝幅よりも太い縁が付いています。(中京地区では出合と呼んでいます)
この太い縁はそのままでは鴨居や敷居には入りませんので、縁の上部(鴨居に入る部分)および下部(敷居に入る部分)を逆L字型に削ることで、溝に収まるようにしています。
この際の縁の削りかたは、後ろに並ぶ襖であれば縁の前側を削って縁が前にせり出てくるようにしてあり、前に並ぶ襖であれば縁の後ろ側を削って縁が後ろにさがるようにしてあるはずです。
前後それぞれのふすまの縁が、『2本のふすまの隙間を狭める方向に寄せてある』と言えば分かりやすいでしょうか。
これはふすまとふすまの隙間から光が漏れ出たり、向こう側が見えたりするのを防ぐための工夫です。
上の写真は部屋と押し入れの境の2本引きのふすまを、2本とも左側に寄せたうえで、それぞれのふすまの右側についた縁を横から撮ったものです。
(写真外の左側が部屋側、写真外の右側が押し入れ内になります)
赤い丸の部分を見ると、縁(出合)の前側(部屋側)が削ってあることがわかり、この前にせりでるようにけずってある縁(出合)が付いているこのふすまが2本引きの後ろ側であることがわかります。
先ほどの簡易図でいうと、赤く示した位置が縁の削ってある部分ということになります。
前後それぞれのふすまの縁が、『2本のふすまの隙間を狭める方向に寄せてある』状態になっていれば、並べ方はあっていると判断できます。お疲れ様でした。
4本引きふすまの並べ方の基本
つづいて、より立派な4本引きのふすまについてです。
敷居の溝が2本であることは上記の『2本引き(2本引き違い)』と同様ですが、4本引きはその名の通りふすまが4本並んでいます。
1,引手の位置は『両端の2本のふすまは外側に、中心の2本のふすまは内側』に引手が付くのが一般的
そして
2,2本溝の場合、『両端の2本は後ろ側、中心の2本は前側』に並ぶのが一般的
4本引きのふすまが閉まっているときの様子を上から図示するとこうなります。
また、2本引きと同様に『襖の引手側と反対側の立の縁(襖が前後に重なる側の縁)』(下の図で赤丸が付いている部分の縁)は、ふすまの鴨居や敷居の溝幅よりも太い縁(出合)が付いているので、溝に入るように削ってあります。
(下の画像および上の簡易図の赤い部分)
2本引きの場合と同様に、前後それぞれのふすまの縁が、『2本のふすまの隙間を狭める方向に寄せてある』状態になるように並べます。
また、4本のふすまをよく見ると、1本だけ(場合によっては2本)、他の縁とは明らかに形状が違う縁がついていないでしょうか。
4本引きの場合、中心の2本のふすまだけは前後ではなく横並びになるため、そのままでは2本の立桟が突きつけになる部分の隙間が見えてしまいます。そこで、中心の2本のふすまの隙間を隠すために『召(めし)』とよばれる、特殊な形状の立桟が用いられます。
上の写真の一番右側の縁が召です。召には隙間を見せないための出っ張り(召板)がついています。
召は、4本引きの場合、正面から見て中心の右側のふすま(右から2番目のふすま)の引手側(左側)につけるのが一般的です。
4本引きのふすまは引手の位置、出合の部分の削ってある位置、そして召がどのふすまについているかで、ふすまの並びが分かります。
また、召が1本だけの場合は、より位の高い部屋側に向けてつく場合が一般的です。
もしも襖の表裏さえも分からなくなってしまった場合は、まず召ついたふすまから表、裏を判断し、その召が付いたふすまを基準に残りの3本のふすまの向きと並び方を考えていくとよいかと思います。
敷居の溝が2本であることは上記の『2本引き(2本引き違い)』と同様ですが、4本引きはその名の通りふすまが4本並んでいます。
1,引手の位置は『両端の2本のふすまは外側に、中心の2本のふすまは内側』に引手が付くのが一般的
そして
2,2本溝の場合、『両端の2本は後ろ側、中心の2本は前側』に並ぶのが一般的
4本引きのふすまが閉まっているときの様子を上から図示するとこうなります。
また、2本引きと同様に『襖の引手側と反対側の立の縁(襖が前後に重なる側の縁)』(下の図で赤丸が付いている部分の縁)は、ふすまの鴨居や敷居の溝幅よりも太い縁(出合)が付いているので、溝に入るように削ってあります。
(下の画像および上の簡易図の赤い部分)
2本引きの場合と同様に、前後それぞれのふすまの縁が、『2本のふすまの隙間を狭める方向に寄せてある』状態になるように並べます。
また、4本のふすまをよく見ると、1本だけ(場合によっては2本)、他の縁とは明らかに形状が違う縁がついていないでしょうか。
4本引きの場合、中心の2本のふすまだけは前後ではなく横並びになるため、そのままでは2本の立桟が突きつけになる部分の隙間が見えてしまいます。そこで、中心の2本のふすまの隙間を隠すために『召(めし)』とよばれる、特殊な形状の立桟が用いられます。
上の写真の一番右側の縁が召です。召には隙間を見せないための出っ張り(召板)がついています。
召は、4本引きの場合、正面から見て中心の右側のふすま(右から2番目のふすま)の引手側(左側)につけるのが一般的です。
4本引きのふすまは引手の位置、出合の部分の削ってある位置、そして召がどのふすまについているかで、ふすまの並びが分かります。
また、召が1本だけの場合は、より位の高い部屋側に向けてつく場合が一般的です。
もしも襖の表裏さえも分からなくなってしまった場合は、まず召ついたふすまから表、裏を判断し、その召が付いたふすまを基準に残りの3本のふすまの向きと並び方を考えていくとよいかと思います。
2本引き、4本引きふすまの並べ方まとめ
まとめると、2本引きの場合
・『左側に引手が付いているふすま』は左側かつ2本溝の後ろ側
・『右側に引手が付いているふすま』は右側かつ2本溝の手前側
・うまくはまらないようなら太い縁(出合)の削ってある位置を見てみる。2本のふすま間の隙間を狭めるように削ってあればよい。
4本引きの場合
・『左側に引手が付いていて召がついていないふすま』は一番左側かつ2本溝の後ろ側
・『左側に引手が付いていて召がついているふすま』は右から2番目かつ2本溝の手前側
・『右側に引手が付いているふすま』2本は、どちらかが一番右側、どちらかが右から3番目になります。
それぞれの出合部分(ふすまの左側についている縁)の前が削ってあるか後ろが削ってあるかを確認し、出合の前が削ってあれば一番右、出合の後ろが削ってあれば右から3番目
となります。
以上、2本引き、4本引きのふすまの並べ方のまとめについてお伝えいたしました。
ここまで襖の並べ方についてご紹介してきました。
このページにたどり着いた方は、ふすまを外したのは掃除をするためかもしれませんが、もしかしたら『ふすまを張り替えをするための採寸の為』という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
もし、ご自身でふすまを張り替えたい・diyをしたいという方は、ほんの一部ですが弊社取り扱いのふすま紙の中からデザイン性、機能性に富んだふすま紙をご紹介いたします。
よろしければご覧ください。
また、『自身で張替えをしようかと思ったけれども、やっぱり難しそうだからプロにふすまの張替えをお願いしようか……』と思い始めた岐阜県にお住まいのお客様。
そんな方に向けて、弊社水戸紙店では岐阜市を中心にふすま(襖)・障子の張替施工業者(ふすま屋さん、表具屋さん)の紹介サービスを行っております。
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・『ふすま・障子を依頼する先のあてがない』
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4本引きの場合
・『左側に引手が付いていて召がついていないふすま』は一番左側かつ2本溝の後ろ側
・『左側に引手が付いていて召がついているふすま』は右から2番目かつ2本溝の手前側
・『右側に引手が付いているふすま』2本は、どちらかが一番右側、どちらかが右から3番目になります。
それぞれの出合部分(ふすまの左側についている縁)の前が削ってあるか後ろが削ってあるかを確認し、出合の前が削ってあれば一番右、出合の後ろが削ってあれば右から3番目
となります。
以上、2本引き、4本引きのふすまの並べ方のまとめについてお伝えいたしました。
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