流派などにより違いがありますが、ここでは最も基本的な作法についてご紹介致します。
和室は床(床の間)が部屋の中心となり、この床の正面が上座となります。
和室に入る場合、基本的には下座側の襖(床の間から遠い側が一般的)から出入りします。
ポイントは以下の点です。
●襖は立った状態ではなく、座った状態で開ける(中の人を見下さぬようにという配慮)
●ノックはせず、代わりに『失礼致します』等、一声かける
●一度に開けるのではなく、3回に分けて開ける(襖を開ける・入室するという心構えの間を作る)
それでは、まずはふすまを開ける際の作法を順を追って見ていきます。
1.開けようとする襖の手前(こぶし2つ分あける)で、跪座(きざ)をします。跪座とは正座からつま先を立てた状態のことです。低い位置で動作をする際によく用います。
2.中に人が居るようであれば、一声かけます。
3.引手に近い側の手(引手が左側についていれば左手、逆なら右手)を引手にかけ、10cm程開きます。
4.引手から手を離し、その手を襖の立縁(親骨)に沿って開いた隙間に入れ、下から30cm程の高さにかけます。そのまま体の中心程度まで襖を開けます。
5. 反対の手に代え、体が入る程度まで襖を開けます。この時、襖を完全に開けてしまわないように注意してください。
6.跪座から正座に直り一礼をしてから、軽く握った両手で体を支え、にじるようにして入室します。
閉める際は、これらの逆の所作を行います。
1.入室後、襖に向き直ったら跪座をし、襖に近い方の手で下から20cm程度の高さで親骨を掴み、半分程度まで閉めます。
2.反対の手に持ち代えて、残り10cm程度まで引きます。
3.その手を引手にかけて、襖を最後まで静かに閉めます。
以上が基本的な襖の開け方・閉め方となります。
ここまでご覧いただきありがとうございます。
もし、ふすま・障子に興味があるようでしたら、こちらのページもいかがでしょうか。
●近年話題になったあの柄についてまとめたおすすめページ
『市松模様と麻の葉文様』>> へ
豆知識 『10月10日は襖の記念日?』 へ >>
襖・障子あれこれ(ふすまの歴史 役割) へ >>
●その他、弊社水戸紙店では岐阜市を中心にふすま(襖)・障子の張替施工業者(ふすま屋さん、表具屋さん)の紹介サービスを行っております。
ふすま・障子の張替・新調をご検討されている岐阜県内のお客様は、以下のページもどうぞ。
襖(ふすま)・障子張替え ふすま屋さん紹介サービス ページへ>>
また、『ふすまの張り替え』全般の疑問につきましては、こちらのページが参考になりますと幸いです。
『ふすまの張り替え Q&A』ページへ>>
また、ほんの一部ですが弊社取り扱いのふすま紙の中からデザイン性、機能性それぞれの面から新しいふすま紙をご紹介致します。
モダンデザイン・おしゃれ襖(ふすま)紙 紹介ページ >>